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2007年11月27日

ケロロ軍曹こそが純愛の物語である!

「純愛」という言葉の意味がわからない。

この言葉はもともと、セックスを排した恋愛、つまりプラトニックな恋愛のことを指していたように思う。
どんなに愛し合っていても肉体の純潔は守る、みたいな。

戦前には、純潔を守るために、入水自殺をした学生カップルがいたらしいけれども、こういうものをもともとは純愛と呼んでいたのだろう。

こういう意味合いであれば、たしかに純愛という言葉の意味はわかる。
肉体関係のない恋愛を純粋な愛と呼んでいいものかどうかには疑問は残るけれども、とりあえず、ここで「純愛」という言葉が何を指しているかは明白だ。

しかし、こういう純愛に異を唱えているつもりなのかどうかは知らんが、まったく別の意味あいで純愛という言葉を使う人もいたりする。

『愛の流刑地』渡辺淳一のインタビュー

大島 小説の中に、いい言葉が出てきますね。例えば「恋愛体質」や「不倫純愛」などです。
渡辺 恋愛とかセックスは一種の癖でもあるから。しないでいると億劫になって、しなくてもすむ。やっぱり体質というのはあると思います。それに本気の不倫には打算がないでしょう。そういう意味では「不倫純愛」という言葉も必要だった。

渡辺淳一によれば本気の不倫には打算がないから純愛らしい。

ここでは肉体の関係のあるなしは問題とされていない。
この『愛の流刑地』っていう小説は日経で連載されてたときに、断片的に読んだだけなのだけれど、小説のなかで主役の二人はヤリまくってたし。
(蛇足だけど、この小説、クソ詰まんなかった)

渡辺淳一によれば、純愛とそうでない恋愛をわけるのは、ひとえに男女の心の持ちようである。
好きだとか、抱きたい(抱かれたい)とかの欲望に素直になるのが純愛。
金とか地位とかの恋愛以外の要素で惹かれるのは、打算が入ってるから純愛じゃない、ってことらしい。

この純愛の定義は最初のそれとまったく違う。
最初のが性交しているかどうかという物理的なところで判断しているのに対して、これは主観的な感情が純粋かどうかで分類してるわけだから。

うーん、何なんだよ、純愛って。
途方に暮れる。

また腐女子界隈では「男同士の恋愛は通常の男女間の恋愛よりも障害が多いから純愛だ」みたいな言い方が昔からある。

私は腐女子でもないし、また同性愛の経験もないので、その意見が妥当かどうかわからない。
しかし、この純愛の使いかたも、また二番目の渡辺淳一と同じく、肉体関係のあるなしで判断してるわけではないようだ。
やおい本のなかでは、カマ掘ったり、掘られたりするわけだけど、それでも純愛らしいから。

同性愛を普通の男女間の恋愛よりも高次のものとみなした文化というと、やはり古代ギリシャが思い浮かぶ。
もっとも、ギリシャでは年上の者が年下の者を導くという、教育的な少年愛が一般的で、普通の同性愛ではなかったらしい。
これは日本の戦国時代の衆道も同様で少年愛が主だったようだ。

それはともかく、古代ギリシャでは男女間の恋愛は生殖を目的としているから、不純であり、少年愛こそが純愛である、という考え方があったみたい。

こうして大雑把に見てみると「純愛」という言葉には3つの定義があるようだ。

<1>肉体関係がない恋愛

<2>打算がない恋愛

<3>生殖を目的としていない恋愛(セックスしても子供ができない恋愛)

しかし、まあ、みんな純愛って言葉を好き勝手に使っちゃってるよなあ。
なんか定義がバラバラだ。

なぜ、みんな純愛という言葉を使いたがるのだろう?
そんなにいい言葉なんだろうか、これ。
私はまったく魅力を感じないんだが。

しかし、ここまで定義がバラバラだといわゆる「純愛もの」と呼ばれるもののほとんどは、この3つの定義のどれかに合致しないはずだ。

たとえば渡辺淳一の小説。
(これはそもそも純愛とは呼ばれていないとは思うけど)
これはセックスしまくっているので、<1>肉体関係がない恋愛に引っかかる。
また男女間の恋愛であるため、<3>生殖を目的としていない恋愛にも引っかかる。
つまり純愛ではない可能性がある。

たとえば、純愛系のエロゲー。
これまた、<1>と<3>に引っかかる。
特にエロゲーの場合は、中出しするパターンが多いし。
中出ししてもなぜか妊娠しないけど。

冬ソナ。
これは<1>と<2>に合致してはいる。
しかし、<3>の定義から外れている。
よって、これも純愛とみなすことができない可能性がある。

こうしてみると、世間で「純愛もの」とされている作品でもたいてい、3つの定義のどれかに抵触していることがわかる。
まあ、それゆえに純愛とは呼べない、というわけではないけれども、三者のうちのどこからか文句がつく可能性はある。
「そんなの純愛じゃねぇ」って。
いくら、中年女性のハンカチを涙で濡らしたとしても、世界の中心で愛を叫んでみても、ダメなものはダメなのだ。

それではこれら3つの定義を満たす純愛ものはないだろうか?
誰もが、これぞ純愛と認めるような、掛け値なしの純愛。
そういうものはないのか?

ある!

童貞処女のまま身投げした学生、渡辺淳一、腐女子、これら3者の考える純愛に合致する物語が一つある。

それがケロロ軍曹。


ケロロ軍曹 1


ケロロ軍曹に出てくる恋愛は、そのほとんどが片思いだ。
そこで、以下に主要キャラクターの恋愛ベクトルを示してみた。


momoka01.jpg  fuyuki01.jpg
桃華 → 冬樹


giroro01.jpg  natsumi01.jpg
ギロロ → 夏美


koyuki01.jpg  natsumi01.jpg
小雪 → 夏美


moa01.jpg  keroro01.jpg
モア → ケロロ


tamama01.jpg  keroro01.jpg
タママ → ケロロ


他にも、夏美→623(サブロー)なんてのもあるが、623はあまり出てこないので、ここでは割愛した。

さて、この5つの片思いのなかで、普通の意味での男女の恋愛は一つだけである。

momoka01.jpg  fuyuki01.jpg
桃華→冬樹。
これだけが普通の男女間の恋愛であって、それ以外の4つは「普通」からは外れた恋愛になってる。

koyuki01.jpg  natsumi01.jpg

tamama01.jpg  keroro01.jpg
小雪→夏美、タママ→ケロロ。

この二つは同性愛である。
小雪→夏美が同性愛というのは、アニメだけ見ているとわかりにくいかもしれない。
けれども、漫画のなかでは小雪の夏美に対する気持ちというのは同性愛以外の何物でもないように見える。
一緒に風呂に入りたがったり、やたらと夏美を脱がせたがったりと。

次に、

giroro01.jpg  natsumi01.jpg

moa01.jpg  keroro01.jpg

ギロロ→夏美、モア→ケロロ。
これは異性間の恋愛感情ではあるけれども、その前に生物の種が異なっている。
ケロン人→地球人、アンゴル族→ケロン人。
これまた普通の恋愛とは呼べないだろう。

今、気づいたんだけれども、夏美とケロロに対する二つの片思いって、ちょうど対になってるんだな、これ。

小雪→夏美(同性愛) ギロロ→夏美(異種間の愛)

タママ→ケロロ(同性愛) モア→ケロロ(異種間の愛)

主要キャラの二人に、同性愛と異種間の愛の二つが寄せられている格好になってる。
なるほど(何がなるほどなんだか知らんが)。

ところで、上で私は3つの純愛の定義を紹介した。

<1>肉体関係がない恋愛

<2>打算がない恋愛

<3>生殖を目的としていない恋愛(セックスしても子供ができない恋愛)

ほとんどの純愛ものがこの3つの定義全てを満たすことができなかったが、ケロロ軍曹であればちゃんと合致しているのである。(桃華→冬樹以外)

<1>肉体関係がない恋愛
さすがにケロロ軍曹のなかでセックスが描かれることはない。
漫画だとお色気シーンがあったりはするけど。

<2>打算がない恋愛
モアがケロロに恋をすることが、いかなる功利を彼女にもたらすのか見当もつかない。
ギロロが夏美に恋をしているのは彼の立場からすれば、明らかにマイナスだ。
よって、ここに打算はない。
タママだけにはひょっとしたら打算があるかもしれないけど。

<3>生殖を目的としていない恋愛(セックスしても子供ができない恋愛)
小雪とタママは同性愛なので、生殖を目的とはしていない。
ギロロ。そもそもギロロが夏美と性交することが可能であるのか、よくわからないのであるが、とりあえず性交をしたところで子供は生まれないと思う。
カエルはそもそも交尾をしない。
外に産みだされた卵に精子をかけることで生殖するわけだし。
モア。同じく妊娠はしないだろうと思う。

このようにケロロ軍曹に出てくる恋愛のうち、5分の4が純愛の要件を完全に満たしている。
もっとも、これは主要キャラだけで検証してみた結果であって、たぶん脇役を入れると、この割合はぐんと下がるとは思うが。

主要キャラにこのような「普通じゃない片思い」が多いのは、片思いというものを永続的に固着させる目的があるんだろうなあ。
たとえば、ギロロは夏美に片思いしてるという属性がキャラの一部になっちゃってるから。
ギロロ→夏美は異種間の愛なので、片思いが永続的に固着する。
いくら夏美のギロロに対する信頼感が増したとしても恋愛までは至らないだろうし。

逆に、脇役には普通の恋愛感情(異性愛、同種間の愛)が多いように思うけど、これは脇役が一時的にしか出てこないので、恋愛感情を分かりやすくするためにそうしてるように思う。
夏美と623は最もカップリングが成立しやすい組み合わせだと思うけど、623って脇役でしかない。
623はクルルのパートナーなのに。
これは623の出番が多いと、夏美との関係が深まってしまう可能性があるため、脇役になっちゃったんじゃないかと思ったりする。

とりあえず、それぞれ相反した純愛の3つの定義に、ここまで合致している以上、ケロロ軍曹を純愛の物語と呼ぶになんのためらいがあろう。
ケロロ軍曹こそが純愛の物語だと私はここで断言したい。

あ、ついでにカミングアウトしておくと、夏美は自分の最萌えキャラ。
たぶん、日向夏美に萌えてる男子は全国に50万人ぐらいはいると思うな。
何の根拠もないけど。

ケロロ軍曹 15 (15) (角川コミックス・エース 21-25)

2007年11月21日

google trendsによると、2007年の最強アニメはコードギアスらしい それとゼーガペインが変だった

google trends に適当にアニメタイトルを入れて遊んでみた。

知らない人のために説明しておくと、これはgoogleで検索されたキーワードの増減を見ることができる、っていうサービス。
今年一年のトレンドが知りたかったので、期間を12ヶ月にしてみた。

アニメのなかで、最も多く検索されるアニメタイトルって、多分コレだろうと思ったんで、最初はこれから。

・ガンダム
ガンダム検索

さすが、ガンダム。
1年を通して安定してる。
後半、盛り上がっているように見えるのは、多分ガンダム00の分。

・ガンダム00
ggundam2.jpg

ところで、ガンダムの英語名は「gundam」なわけだけど、そっちも見てみた。

・gundam
ggundam3.jpg

それで、「gundam」のアクセス元を見てみると、こんな感じ。

・gundam検索のアクセス元
ggundam4.jpg

香港、フィリピン、マレーシア、シンガポール、タイ、台湾。
なんか、地域がものすごく偏ってるんですけど・・・・・。

東南アジアとその東北の香港、台湾あたり。
なんで、こんなに偏ってるんだろ?

中国でもガンダムは人気らしいけれども、これの中に中国が入ってない。
中国ではgoogleのシェアが13パーセントで3位らしいので、そのせいなんだろうか。
しかし、中国のインターネット人口は1.3億人らしいし、母数がこれだけ多ければ、13パーセントでもそれなりの数にはなるはずだけど。
まあ、よくわかんないや、これ。


よくわかんないことは放っておいて、とりあえず、次。

・エヴァンゲリオン
エヴァンゲリオン

9月に公開された「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」の影響で、9月前後が盛り上がるのはわかってた。
だけど、これ、映画公開の後しばらくすると、以前よりも落ち込んでる・・・。
映画でエヴァ熱が冷めちゃった人が多いんだろうか。

エヴァもガンダムと同じく、英語「evangelion」で見てみた。

・evangelion
evangelion2.jpg

・evangelion検索のアクセス元
evangelion3.jpg

これまたガンダムと同じく妙に地域が偏ってる。
上位から、ペルー、メキシコ、チリ、コロンビア、アルゼンチン、ベネズエラ。

南米ばっかり。
その下のポルトガル、イタリア、スペイン。
南米じゃないものの、これまたラテン系の国ばっか。
このアクセス元の国のなかで、唯一、ラテン系じゃないのが、我がJapanってのは何なんだろ。

どうも、ここ一年ほど、エヴァはラテン系で人気らしいです。
なんでかは知らんけど。

音楽を聴いたら体が勝手に踊りだす。
ワインを飲んで朝まで歌い明かす。
それがラテン系じゃないの?(←すごい偏見)
あんな陰鬱なアニメをよく見るね、ラテン系の人が。

ついでに、ガンダムとエヴァはどっちが人気あるのか、並べてみた。

・ガンダム、エヴァンゲリオン
ggundameva.jpg

映画効果で一時だけエヴァが勝ってるけれども、やっぱりガンダムのほうが強いらしい。
まあ、ガンダムは種だターンAだと色々あるから、一概には言えないけど。


次にここ1年の人気アニメを適当に並べてみた。
この1年、検索数が多いアニメはどれなんだろう。

・コードギアス、らき☆すた、ガンダム00、グレンラガン
gcodegunguren.jpg

コードギアス強ぇぇ。

一つだけ放映開始が去年なわけだし、ガンダム00はまだ始まったばかりということもあってフェアではないけれども、コードギアスは強いな、しかし。

放映してた4月までの平均が他の3つの放映時期の検索数よりも確実に上だし。
放映してなかった期間は、らき☆すたよりは下だけれどもグレンラガンよりは上いってる。

ところで、らき☆すたとグレンラガンは同時期に放送されてたわけだけど、この二つだけ見るとちょっと面白い。

らき☆すたが放映が進むにつれ、徐々に下降していくのに対して、グレンラガンのほうは最終回に向けて徐々に上昇してる。
最終回近辺だとグレンラガンがらき☆すたを逆転してたりする。

らき☆すたは日常系のアニメなので「これからストーリーがどうなるんだろう?」っていう興味が沸かないのに対して、グレンラガンのほうは、ストーリー展開がどうなるのかわからなかったこともあって、視聴者の興味を惹き、徐々に上昇していったんじゃないか?と勝手に分析してみた。

それはともかく、今年放映されたアニメのなかで検索数がいちばん多かったのは、たぶんコードギアスだと思う。
コードギアスに勝てるアニメって他にあるのかな?
ひょっとして何かビッグネームを見落としている可能性はあるけれども、とりあえず、今年の最強アニメはコードギアスってことで話を進めたい。

B000QUCUIOコードギアス 反逆のルルーシュ volume09 (最終巻)
福山潤 谷口悟朗 櫻井孝宏
バンダイビジュアル 2007-09-25

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ということで、コードギアスをアニメ以外のジャンルと勝負させてみた。


・コードギアス対長澤まさみ
gcodenagasawa.jpg

コードギアス圧勝!
長澤まさみなんて敵じゃねェ。
カカカ。

次に長澤まさみのライバルらしい沢尻エリカと対決。


・コードギアス対沢尻エリカ
gcodesawajiri.jpg

コードギアス完敗。

いや、基本的にはコードギアスが勝っているんだけど、エリカ様の最大瞬間風速がスゴすぎる。圧倒的。
どうでもいい話だけど、エリカ様のキャラ面白かったんだけどな。
あのまま続けりゃ楽しめたのに。

ところで、最初に書いたように、google trendsに適当にアニメタイトルを打ち込んで遊んでたんだけど、そのうち、変な結果が出たアニメが一つあった。

・ゼーガペイン
gzeega.jpg

何だ、コレ?
8月、9月あたりがゼロになってるんだけど・・・・。

いくら、去年放映のアニメだからって、1、2ヶ月、検索数がゼロってことはないだろうに。
たぶん、google側の不具合かなんかだと思うんだけど。

ついでに、コードギアスとゼーガペインを並べてみた。

・ゼーガペイン、コードギアス
gzeegacode.jpg

ぜ、ゼーガペイン弱っ。
コードギアスと比べると、地を這ってるよ、ゼーガペイン。

まあ、これはアレだな。
去年、放送終了してるゼーガペインが今年、検索数が少ないのは当たり前。
だから、去年と今年の2年間で見てみよう。

・ゼーガペイン、コードギアス(2年分)
gzeega2.jpg

やっぱ、ゼーガペイン弱っ!
なんか圧倒的に弱い。

ひょっとして1,2ヶ月、検索0ってのもありうるような気がしてきた。

ゼーガペイン、好きなんだけどなぁ。
いいアニメなのに。

[追記]
ふぇいばりっとでいずさんでこんなのが紹介されてました。
googleではなくてgooの検索ですけど。

<2007年最も検索された2007年放送のアニメランキング/A>
gooアニメ アクセス数ランキングで振り返る2007年注目テレビアニメ

これ一つ目のヤツはコードギアスが入ってないなあ。
去年、放送開始だからかな?

二番目のほうではコードギアスが5位になってる。
一応、上位5つとコードギアスをgoogle trendsで調べてみたんですけど、コードギアスがいちばん強かった。
もっとも「コードギアス 反逆のルルーシュ」でやると、数が相当下になっちゃったりするので、どこから検索語に含めるかってところでかなり変わってくるんでしょうけど。

B000FG6AS0ゼーガペイン FILE.01
下田正美 浅沼晋太郎 花澤香菜
バンダイビジュアル 2006-07-28

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2007年11月18日

アカギの鷲巣巌はなぜコミカルなのか?

washizu.jpg

前々から鷲巣巌ってコミカルだ、と思ってた。
変な呼吸音とか(クゥ、クゥ、カァ、カァ、お前はカラスかっての)、「お止めください、鷲巣様!」等の、部下との心温まるやりとりとか。
鷲巣ってよくも悪くもキャラ立ちしてる。
端的にいえば、鷲巣は笑えるってことだけど。

で、今回はその理由について考えてみた。

そんなことを考えてみてどうする、っていうまともな疑問が浮かんでこないでもなかったのだけれども、とりあえず考えてみた。


まず人間というものを「常人」と「狂人」に分けてみる。

常人というのは、一般常識の範囲で理解できる人間。
狂人というのは常識からはみでた行動をし、一般人には理解しがたい人間。

狂人というのは、別に精神病を患ってるとかそういう意味で言ってるのではなく、あくまで常人との相対的な距離感を感じさせる人っていうくらいの意味。

さて、こんなふうに極めて大雑把に人間というものを二分してみたときに、フィクションの主人公として選ばれるのはどっちだろう?
当然、これは「常人」のほうである。

主人公に共感できたほうが架空の物語に没頭しやすくなる。
だから、主人公がわれわれの理解の範囲内の人物であるほうがのぞましい。
いきなり、女をレイプして恬として恥じない、こんな主人公だったら誰が共感できるか?

一部の文学を除いては、基本的に主人公というのは常人である。
一見、破天荒に見える主人公であっても、実は心優しかったり、人類の危機には敢然として立ち向かっちゃったりするもんだ。

反対に、少年もののマンガなどでは敵役は狂人であって、平然と卑怯な振る舞いをし、またそれを恥じるところがない。
読者の共感が及ばないようにキャラ設定されていることが多い。


4884757238アカギ―闇に降り立った天才 (第4巻)
福本 伸行
竹書房 1994-06

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それじゃ「アカギ」における赤木しげるはどうだろう?

明らかにこれは「狂人」だ。

実際に作中で「(赤木は)狂人」って言われてたりするし。
そのほかにも「悪魔」「悪党」なんていう言い方もされてたりする。

対局した相手の精神を崩壊させるまで、執拗に相手を追い込むというのはどう見ても普通じゃない。
イカれてる。

「アカギ」における赤木しげるは読者の共感を集める対象ではなく、むしろ畏怖やそれにともなう憧憬といった感情をもたらす存在だ。
(ここでは語らないけど、天における赤木はまた別の存在だと思う)

この赤木の狂人っぷりというのは、ストーリーの語り方に典型的に現れてる。

406336674Xカイジ―賭博黙示録 (5) (ヤンマガKC (674))
福本 伸行
講談社 1997-07

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ここで「アカギ」を同じ福本作品の「カイジ」と比較してみる。

この二つのマンガは、「主人公が難局を知恵と度胸で乗り越えていく」というストーリー展開の点では、そう変わりはない。
しかし、ストーリーの語りかたという点では大きな違いがある。

それが、登場人物のモノローグ(独白)の割合。
モノローグってのは、マンガのなかで登場人物が自分の内心を語ってるヤツ。
フキダシに入ってない、アレ。

アレの正式名称があるのかどうか、よくわからないので、ここではとりあえずモノローグとしておくけれど、カイジの場合、モノローグの割合でいちばん多いのは、間違いなく主人公の伊藤開司だ。

利根川や大槻といった対戦相手のモノローグも確かにあるのだけれど、それはカイジのモノローグに比べれば、明らかに少ない。

当たり前と言えば当たり前の話なのだけれど、「カイジ」の主人公は 伊藤開司なのだから彼のモノローグがいちばん多くて当然なのである。

で、「アカギ」。

アカギの場合、モノローグがいちばん多いのは誰なのだろう?

登場キャラを

主人公(赤木)
対戦相手(市川、浦部)
傍観者(南郷、安岡)

この3つに分類して考えてみると、
対戦相手と傍観者のモノローグがたぶん、同じくらいの分量。
で、主人公である赤木だけが極端に少ない。

赤木のモノローグは、ストーリーを展開するうえで、必要不可欠なところでしか使われていない。

「アカギ」では、安岡などの第三者、また対戦相手のモノローグでストーリーを転がしていく。
赤木のモノローグを極端に減らすことによって、彼の行動を謎めいた不可解なものに見せ、それを後に赤木に解説させることによって謎解きのカタルシスをもたらそうとしている。

これによく似た手法が使われている小説ジャンルが一つある。
推理小説。
推理小説に出てくる名探偵というのは、最後の最後まで真相を語らないことが多い。
中盤までは、なにやら思わせぶりなことしか語らず、周囲にいる人間を混乱させることが常である。
主人公であるはずなのに、モノローグが極端に少ない(もしくはない)っていうのは、アカギと同じ。

シャーロック・ホームズシリーズの登場人物にむりやりアカギを当てはめてみると、ホームズが赤木、ワトソン役が安岡(後に仰木)という具合になってると思う。

鷲巣麻雀以前のアカギは、赤木という狂人に市川、浦部といった常人が敗れていく物語だ。
もちろん、市川、浦部が常人とは言っても、それはあくまで赤木という狂人と比較したときの相対的な評価ではある。
が、我々の存在に近いのは赤木よりも、むしろ市川や浦部だというのもまた事実だろう。

合理主義者の市川も保留の麻雀の浦部も、赤木の持つ狂、または凶に触れ、精神を崩壊させていく。
赤木と対峙することで、常人がそのまっとうな判断力を喪失していく過程。
そして、その過程を対戦相手(市川、浦部等)のモノローグを通して、われわれは見ていたのである。


ところで鷲巣。鷲巣巌。

こいつはどうだろう?
狂人であるか、それとも常人か?

そんなことはわざわざ聞くまでもない。

どっからどう見ても狂人そのものだ。

鷲巣は、吸血麻雀で若者を死に至らしめることを無上の喜びとする老人として登場してくる。
赤木もそりゃ狂であり、また凶であるけれども、この鷲巣の圧倒的な狂(凶)に比べれば、はるかにまともである。

つまり、ここで初めて対戦相手のほうが赤木よりも狂であるという事態が生まれている。

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いきなりだけど、この二つはアニメ「アカギ」のDVDボックス。

上のが浦部編まで。
下のは全部、鷲巣編になってる。

これ、鷲巣編のほうが評価が低い。

まあ、鷲巣編は途中で終わってるわけだし、
長いとか、
やっぱり長いとか、
いくらなんでも長すぎる、
とかの諸々の評価でこうなっているとは思うのだけれども、それ以外にも鷲巣編から物語の構造が変わったということも一つの要因なんじゃないかと思う。
(まあ、実を言うと、今回の記事ネタって、このアマゾンレビューを見て思いついたんですけど)

狂人である主人公が常人を精神崩壊させていく物語であったはずのアカギが、鷲巣の登場以降は常人が狂人を倒すという、一般的な物語に変質してしまっている。
ここで、赤木は相対的ながらも、常人になっている。
言ってみれば、鷲巣の登場以降、アカギはカイジと同じく常人が主人公の物語になった。

それはそれでいいんだけれども、既に述べたように鷲巣ってのは登場してきたときから狂だった。
しかも圧倒的な狂。

その鷲巣が赤木によって精神崩壊させられていく。
つまり、狂わされていく。
ここの展開はそれ以前のアカギとまったく同じ。

常人が狂ってしまうのはそりゃ悲劇だろう。
しかし、狂人が狂うのは、これ喜劇でしかないのである。

もともと鷲巣は狂人だから、それがもっと狂になったとき自然に過剰な表現になる。
オーバーアクションになる。

たとえば、赤木の捨て牌をロンしたと勘違いしたときの鷲巣。

「ロンッ・・・・!」
「ロンッ・・・・・・・!」
「ロンッ・・・・・・・!」
「ロンッ・・・・・・!」

「ロォンッ・・・・!」

駆け巡る脳内物質っ・・・・!
βーエンドルフィン・・・・!
チロシン・・・・・!
エンケファリン・・・・!
バリン・・・・・・!
リジン・・・・・!
ロイシン・・・・・!
イソロイシン・・・・!


笑っちゃうほど過剰な表現。
全部に!がついてるし。

ちなみに、このすぐ後、実はこれが安岡への差し込みだったことが分かり、逆上した鷲巣が牌を安岡に投げつけ、「(お止めください)鷲巣様!」と部下に羽交い絞めされるっていう、例の展開が繰り広げられてる。

つまり、狂人が狂うところを見せようとすると、ここまで過剰な表現が必要とされるのであり、それが鷲巣をコミカルに見せてる原因の一つではないか、と思う。

あと、鷲巣麻雀が長い、ってのもポイントかも。
この長丁場、鷲巣は何度も精神を崩壊させてきたわけで、そう何度も精神崩壊を見せられると、さすがにインパクトは薄れ「また、鈴木さんとこのお爺ちゃん、徘徊してるらしいわよ」的なご近所のちょっとした話題提供者くらいの位置にまで貶められるという効果を生んでるのかもしれない。



2007年11月14日

バンダイナムコHDの仕打ちに怒る株主たち

月曜日の株式市場がほとんど全面安のなか、バンダイビジュアルがストップ高近辺まで上がっていたんで、どうしたんだろうと思ってたら、

バンダイナムコ事業再編でバンダイV、バンダイネットを公開買付け

総合エンタテインメント企業のバンダイナムコホールディングス(バンダイナムコHD)は、連結子会社のバンダイビジュアルとバンダイネットワークスに対する公開買付けを含めた国内事業の再編成を発表した。
 再編の大きなポイントは2つで、ひとつめは上場子会社で映像・音楽パッケージ事業のバンダイビジュアルとモバイル事業のバンダイネットワークスへの公開買付け(TOB)である。バンダイナムコHDは、今回のTOBとその後の株式交換により両社を完全子会社化する方針である。

こういうことらしいです。

バンダイビジュアルの株って一時期持ってたんですけど、第一四半期の後、ちょっとリバウンドしたときに売っちゃってたから、全然知らなかった。

ちなみに、これがバンダイビジュアルの株価チャート。

バンダイビジュアル

しかし、

今回、両社の完全子会社化が行われれば、バンダイナムコHDは上場子会社を全て本体に取り込むことになる。バンダイビジュアルの株式上場は平成13年11月で、完全子会社化が実現すれば、上場からわずか5年あまりで再び非上場企業に戻ることになる。同様にバンダイネットワークスは4年あまりで上場企業から姿を消す。


上場させてから5年でまた非上場に、ってのは、わけがわからん経営です。
それなら初めから上場すんなよ、って言いたくもなる。

バンビはここ2年ほど、株価が下がり続けていたので、今回のTOBがいくらプレミアムつけているとは言っても、損をしてる人も多いでしょうし。

まあ、私は株主ではないんで、そこらへんの怒りというのも、そんなにないんですけど、やっぱり実際に株を持っている人たちは怒りが収まらない様子。

以下はYahoo!掲示板のバンダイビジュアルの株主さんたちの書き込みを抜粋したもの。


我々は

ソレスタルビーイング。

バンビとバンナムの紛争に武力介入する。

バンビホルダー諸君、条件降伏せよ。

さすれば生命に危害は加えない。
 
ただし、財産はバンナムへ移管する。
 
以上だ!



バンビが好きだった・・・
だからこそ、この仕打ちに対し、株主の怒り、或いは悲しみの投稿が多いのだろう。
これほど株主に愛されていた会社なのに、株主を嵌め込むような形での上場廃止、経営陣は自社の姿が見えているのだろうか?
経営者としてのプライドはないのだろうか?

斯く言う私も、この会社が好きだったのだろう。とても残念な気持ちだ。
株で損をしたことよりも、会社への信頼と期待を裏切られたことが痛い。

私がバンナムの株を持つ事はないだろう。さようなら


バンダイナムコHD(親会社)
H18.4/3  子会社のバンダイビジュアルから40億円借り入れ
H19.2/21  自己株式の買受
      7516217株(発行済株式数の2.88%)総額134.1億円(上限)
H19.3/22  第三者割当による自己株式の処分
      募集普通株式4900000株(@1652円) 総額80.9億円   
H19.5/10〜6/12 自己株式の市場買付け
       4980000株(@2000円)(発行済株式数の1.91%) 総額99.6億円
H19.6/20  自己株式消却
       4500000株(発行済株式数の1.73%)
H19.7月頃  子会社と完全子会社化について協議開始(非公表)
H19.11/8〜 上場子会社2社をTOB&株式交換を発表


バンダイビジュアル(子会社)
H18.2  東証一部に指定換え
H18.4/3 親会社バンダイナムコHDへ40億円の金銭貸付
H19.4/6 H19年2月期決算発表にて
     H20年2月期の業績予想で主力作品の発売が下期偏重になると公表
H19.7月頃 親会社と完全子会社化に向けての協議を開始(広報に確認済み)
H19.9/26 業績下方修正
      下方修正理由に一部商品の発売が下期に変更になったためと公表
H19.10/12 H20年2月期中間決算にて、
      上期不振原因は主力作品の発売が下期偏重だったからと公表
H19.11/8  バンダイナムコHDによる完全子会社目的のTOB・株式交換を承認。


(株価の推移)
バンナムHD(※4回の株価対策有り)
平成19年2月:約1700円→1850円
同3月〜6月20日:1700円→2000円
同11月8日:1705円

バンダイビジュアル(※1度も株価対策なし)
平成18年4月;約50万円
同5月〜平成19年4月:(3度の上方修正をするも)約50万円→28万
平成19年4/6日〜9/26:28.1万円→21.4万円
同9/27〜10/12:21.4万円→23.7万円
同11月8日:21.9万円


親の株価対策と子の業績発表、両社の株価の推移を時系列に並べ突合し、
連結の外観から判断するとおもしろいことが分かりますね。


H18.4 「グループの資金の有効活用の名の元に」子会社から一斉に資金を集めたとき嫌な予感がしたが、嫌な予感が当たってしまった。
今回の仕業は、この時既に仕組まれていたと思われる。

つまり、バンダイナムコHL社長は、元々銀行屋なのでこの様な計画/仕業は朝飯前である。自分の会社(バンダイナムコHL)さえよければ、個人の株主のことなんかどうでも良い。


しかし
ガンダム扱ってる会社がこんな会社だとは。


おまいらと話せてとても楽しかったお…。

ガンダム好きからヲタになって、一般人の友達とは縁がなくなり、気づけばいつも一人ぼっちのキモヲタ街道まっしぐらな俺に一筋の希望を与えてくれた銘柄…。

値下がりしても、会社の将来への成長と優待と配当金と燃え(萌え)関連市場のさらなる発展を期待して保有してた…。

もう、そんなのともお別れやね。

これからは、友達も少なく本当に貧しく生きていくよ…。

希望も何もありゃしない…。


ここでは取り上げなかったけれども、いろんな意味で危険な投稿も多かったです。
その気持ちはよく理解できます、うん。


ついでに、ちょっと中間決算にも眼を通してみたんですけど、バンダイビジュアルの直近の業績は悪いです。
たしかにアイマスのDVDとか売れてないですし。
(アイマスって素直に、新舞-HiMEという名目にしとけば、今の二倍は売れただろうに。作品自体は悪くないわけだから)

あと電脳コイルとかも売れてないのか。
アレはもっと売れてほしいんですけど。

そういえば、以前、バンビのHPにアクセスしたときに、solaの広告がトップに貼ってあって、「solaってそんなに売れる商品なのか」って疑問に思ったことを思い出しました。

B000QCTQOIsola color V(初回限定版)
岡本信彦、能登麻美子 小林智樹
バンダイビジュアル 2007-10-26

by G-Tools



この時点でバンナムがTOBをかけるということは、バンナムは今がバンビの業績の底だとみなしてるんだと思います。
これからはガンダム00があるから、業績が上向くと考えてるんでしょう、たぶん。
本当に売れるのかどうかはわからないですけど、ガンダム00。

以前、投資家の竹田和平氏が

大企業の子会社は買ってはいけない。親が腐ると子も腐る。

ってことを仰ってたんですけど、コレは今回の件で実感しました。
まあ、バンナムが腐ってる、ってことを言いたいわけじゃないんですけど。
子会社に投資するのはリスキーだなってことで。


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2007年11月11日

GyaOでアカギが放映

GyaO

アカギを放映してくれるらしいです。

麻雀を知らない人でも楽しめると思うので、見てない人はこの機会に是非。

実は、私の場合、今までいちばん見返したアニメがこのアカギなんですよね。
なんか、夜寝る前に見てると不思議とよく眠れるんですわ、これ。
だから、一時期、寝る前には必ずアカギ見てました。
そういう理由で一番、見た回数が多い。

その前は志ん生とかを聞きながら寝てたんですけど。
志ん生って何言ってるのか、よく聞き取れないから、これが睡眠導入に最適。

アカギだと鷲巣が同じくボソボソ喋りやがるんで(夜だから音を低くしてるとホントに聞き取れない)、志ん生と同じ効果をもたらしてたのかもしれないな。

しかし、GyaOに、

闘牌伝説アカギ 〜闇に舞い降りた天才〜
10/13(火)より放送スタート! 毎週火曜2話ずつ更新致します。


って書いてあるんだけど、これ、11月の間違いなんだろうなあ。
確実に。


[関連記事]
「闘牌伝説アカギ 〜闇に舞い降りた天才〜」オンデマンド配信を本日開始|GIGAZINE
タグ:アカギ

2007年11月08日

ピーコばりの毒舌でアニメキャラをファッションチェックしてみた|制服編

『よつばと!』風香のファッションチェック〜やまなしなひび−Diary SIDE−


作中で、風香は確かに「服のセンスが悪い」とされているけれども、それってあくまで記号的なもののような気がする。
彼女のファッションはTシャツの絵柄が変、とかのツッコミやすい「センスの悪さ」なのであって、周囲からドン引きされるような服を着ているわけじゃない。

たとえば、松尾伴内の「男女兼用服」を風香が着てたとしたら、いくら風香が美少女だっつってもさすがにそりゃ受けつけないし。
まあ、それは例えが極端すぎるけど。

このやまなしなひびさんの記事が面白かったんで、自分もアニメキャラのファッションチェックをしてみようかと思いついた。
端的に言えば、真似してみた、ってことなんだけど。
率直に言えば、パクってみた、ってことなんだけど。

やまなしさんの記事は、風香に対する愛情に満ち満ちていてるんだけど、私は「ファッションチェックは毒舌でなければいけない」という信念!というか思い込みを持っているので、このファッションはおかしい、というアニメキャラをビシバシ貶していきたいと思う。

ファッションがおかしいアニメキャラ・・・・・。

そんなの、あまりに多すぎて手に負えねェ。

たとえば、グレンラガンなんて登場してくるキャラ全員が変な服着てたりするし。
グレンラガンのように、日常から遊離したファッションをいちいち指摘して、笑いものにしていたら切りがない。

それはピエロが変な格好をしていると言って笑っているようなものではないのか。
ピエロがピエロの格好をしているのは変だろうか?
そんなことはない。
ピエロが変なのはピエロという存在自体が変なのであって、ピエロがピエロの格好をしてるのはぜんぜん変じゃない。
まあ、石原慎太郎とかがピエロの格好をしていたら、そりゃ変だけど。

ということで、ピエロ的なキャラは除くことにした。
服のセンスが良いとか悪いとかいうのは、もっと微妙なところで判断しているものだとも思うし。
もし、現代の世で、チョンマゲをしている人がいるとしたら、それはセンスがいいとか悪いとかの問題ではなく、また別の問題だろうから。

つまり、ここで扱うのは、もっと日常的な服装である。
日常的なファッションのはずなのに、妙に違和感を感じさせるもの。
そういうものを取り上げてみることにした。

それで何を取り上げたらいいのか、色々と考えていたんだけど、一つ思いついたのが学校の「制服」。

ほとんどの日本人が、人生において必ず一度は着るであろう、この服装を今回は取り上げてみたい。
言うまでもないことだが、男の制服なんてどうでもいいので、これは女キャラ限定で。



[エヴァンゲリオン]

まずは、この超メジャーなアニメから。


eva002.jpg


最初にエヴァの、この制服を見たとき私はこう思った。

「何だ、この裃(かみしも)?」って。

kamishimo.jpg
裃:浅野内匠頭がブチ切れるきっかけを作ったファッション


個人的に緑の制服が好きではない、ということもあるけれど、この制服ってどうか、と思う。
お洒落だ、とは当然思わない。
また、この制服を着ているキャラが可愛いとも思えない。

エヴァ自体はとても好きで、「綾波は俺の嫁」なのだけれども、この制服自体は好きじゃない。
そのアニメが好きであれば、普通はその作中の様々なことが好きになるもんであるが、この制服に関しては、ずっと第一印象のまま「裃」としか認識してない。認識できない。

アスカはどうでもいいので、綾波に話を限ると、綾波がこの制服を着ていても可愛いとは思えない。
魅力が3割方ダウンしてる、とすら思う。


eva001.jpg

かと言って、いまさら他の制服(たとえばセーラー服とか)を着ている綾波もまた想像できなかったりはするけど。
やっぱり、このイメージが強いからなあ。裃の。



[フルメタル・パニック]
fullmetal001.jpg


[灼眼のシャナ]
shana001.jpg


これ、リボンがデカすぎ。
いや、デカすぎでしょ、どう見ても。
特にシャナの方。
顔の大きさと同じサイズのリボンっておかしすぎるだろ。

私は、フルメタル・パニックを見ているときに「この制服、センス悪いなぁ」と思っていたのだけれど、こうして見ると、それほどヒドくもないかな、って気がしてくる。
シャナがヒド過ぎるせいで感覚が麻痺してんのかも?

ところで、私はフルメタル・パニックの制服を「セーラー服」だったように思っていたのだけれど、実際に見かえしてみたらセーラー服じゃなかった。

なんでこんな勘違いしてたんだろ、と不思議に思ったんだけど、たぶん、こういう理由じゃないか、と思う。

セーラー服というのは色々な種類があるけれども、基本的に、白をベースカラーとし、青を配置、赤いリボンでアクセントをつけるのが一般的である。
言ってみれば、ガンダムカラーなわけだ。

で、フルメタの制服もまたガンダムカラーであるために、セーラー服であるかのように思い込んでたらしい。

うん、すごい無駄話、これ。


[涼宮ハルヒの憂鬱]
haruhif001.jpg


冷静になってこの制服を見てみると、これって最悪だと思う。

なぜ最悪かって言うと、


henharuhif002.jpg

こんな感じで視線のポイントがヘソ辺りに来てしまうせい。

だから、上半身が妙に間延びして見える。
この二人(誰だ、これ?)はよくよく見ると、足が相当長いのだけれど、足が長いように見えない。

この制服って可愛いか?
これを可愛いとみなす感性が自分にはないんだけど。

ところで、シャナ、ハルヒの制服を取り上げてみたんだけど、これ、どっちとも、いとうのいぢだってことに気づいた。

この二つの制服にはある共通点がある。

両方とも、セーラー服。

いや、それも共通点なんだけど、そうじゃなくて、この制服ってどっちとも機能的じゃないってところ。

シャナのほうはリボンがバカでかいので、走るとかなり邪魔だろうし、ハルヒのほうはリボンが股間のところにきているので、動くたびに股間にリボンがポンポン当たって気分がよくないと思う。別の意味では気分がいいかもしれんけど。

シャナ、ハルヒともに動かすことを前提としてないデザインのように感じる。
もともとがライトノベルの挿絵ということもあって、動いたらどうなるか、みたいなところの発想が抜けてるんだろうなあ、これ。

*蛇足だけど、いとうのいぢが女性だってことを、ついさっき知った。ちょっとびっくり。


アニメに限らず、エロゲーとかもそうなんだけど、出てくる制服が好きになれないことって多い。
上にあげたアニメって、どれも好きではあるんだけど、制服は好きになれない。

シャナやハルヒの制服が大好きって人は確実に多いんだろうから、こんなふうに感じているのは少数派だったりするんだろうなー。

どうやら私は確実にマイノリティーに属しているらしいのだけど、ついでなんで、自分の好きな制服もあげてみようと思う。


[舞-HiME]

maihime001.jpg
冬服


maihime002.jpg
夏服


この制服はかなり好き。
舞衣の胸が強調されるところとか。
それは胸が好きなだけだろ、と言われるかもしらんけど、とにかく、好きは好き。
あまりゴテゴテしてなくて、シンプルだし。

そういえば、私はコードギアスの制服も結構好きだったりするんだけど、自分は茶系、ベージュ系の制服が好きなのかもしれないなあ。

制服にいちばん多い、ガンダムカラーって昔からあまり好きじゃないし。
あの色彩感覚って子供っぽいと思う。

ついでに、今までアニメを見てきたなかで、最もヒドいと思った制服がこれ。


[DISCIPLINE(←エロアニメ)]
discipline001.jpg

なんだ、このピエロ?


ということで、今回はファッションチェックをやってみたわけだけれども、さすがにこれは無謀な企画だった・・・・。

なにしろ、私はファッションに全くの無知だし。
ファッション通信をモデルの乳首がタダで見られる番組としか認識してない、この私がファッションチェックとはおこがましいにも程がある。

ファッションに詳しい人から見れば、おかしなところが多々あるのだろうと思う。

「DISCIPLINEの制服はめっちゃお洒落なのに、こいつ全然分かってねェ」みたいな。

いや、それだけはないな。
他のところで文句が出ても、さすがにそこだけは文句は出ないはず。


2007年11月02日

銀魂の制作費って○○○○の半分以下だったんだ・・・・

銀魂のウンコ回が面白かった。


gintama001.jpggintama002.jpg

gintama003.jpggintama004.jpg

gintama005.jpggintama006.jpg

ウンコだらけの回。
見せ方が上手いなー。
そういえば、ここらへんってマンガで読んでないところだから、やたらに新鮮。

しかし、銀魂って放送開始が2006年の4月だから、もう1年半たっているのか。

最初のころは、やたらにスベってる印象があったアニメ銀魂だけど、何ヶ月か放映していくうちにこなれてきた印象がある
力がいい具合に抜けてペースを上手くつかめるようになったというか。

たとえば、銀魂の特徴の一つとして新八のツッコミが長文、というのがある。

「そんなの勝新と沢尻エリカを金網デスマッチさせるようなものじゃないかっ!」
  ↑こんなの。

こういうのってマンガだと、一瞬にしてそのフキダシが目に入るから、テンポが悪いようには思わないけれども、アニメだとちょっとマズい。
これを全て発語しなきゃいけないわけだから、テンポがずれてしまう。
たぶん、漫才師でもこういう長いツッコミというのはなかなか難しいはず。

初期の銀魂が妙に冗長に感じていたのは、ここらへんの問題もあったのかもしれない。
だけど、今はそういう冗長な感じっていうのはあまりない。
これは声優さんが上手くなったのか、カット割とかの工夫なのか、それとも見てるこっちが慣れただけなのか、それはよくわからんけど。

ところでウンコ回の数話前に総集編をやっていたのだけれど、冒頭でこんなやりとりがあった。


gintama007.jpg

新八:実は半年分の制作費を前回で使い切っちゃったらしくて。

神楽:何だとォ!使い込みアルか?それともグリーンピアでも建てたアルか、この野郎ォ。

新八:建てるか、そんなもの!・・・・まあね、スタッフがちょっと頑張っちゃったら予算オーバーしちゃったらしくて。

銀時:しょうがねぇなァ。まあ、制作費カツカツだしなぁ。

神楽:もっと予算くれよ、この野郎!

銀時:せめて、○○○○○の半分でいいからくれよ、サンライズぅ。

新八:どさくさにまぎれて何言ってんの?!


そっか。
銀魂の制作費ってガンダム00の半分以下なのか・・・・。

いや、ガンダム00とは断言できないわけだけど、まあガンダム00だろうなあ、これ。

一話あたり、ガンダムSEEDが2500万円、SEED DESTINYが3300万円の制作費っていうデータがネットにあったけれども、これから推定するにガンダム00の制作費ってたぶん3000万円前後?
まあ、あの戦闘シーンとかを見ると、それくらいはかかっていて当たり前のような気はする。

すると、銀魂の制作費は1000万円前後ってことか。
まあ、そんなところか。
ワンピースが1000万円くらいなわけだから。
(これはワンピのプロデューサーがこう発言していたので確かなソース)

ちょっと話はずれるけれども、以前、アニメの制作費の記事を書いたときに、
「制作費という言葉が曖昧だから、何を計上するかによって数字は変わってくるんじゃないか」
というご指摘を受けたのだけれど、確かに制作費というのはかなり曖昧なものなのかもしれない。

たとえば、ガンダム00の制作費に竹田プロデューサーの給料を計上するのかどうか、で数字は変わってくるからなあ。
いや、多分、計上はしてないだろうけど、それは。
アニメの制作って色々な会社が関わってるから、厳密な意味で制作費というのは出ないのかもしれない。
あくまで大雑把な数字でしかないってことかも。

これはあくまで自分の主観によるものだけど、ためしにサンライズ作品のアニメで制作費の多そうな順に並べてみた。
基準は見た目、ただそれだけ。

ガンダム00>コードギアス>アイドルマスター>ゼーガペイン>銀魂=ケロロ軍曹

見た印象からだとこんな感じかな。
当たってるか当たってないか、それは知りません。
まあ、ガンダム、コードギアスまでなら当たってるとは思うけど。


それから、また話はズレるのだけれども、銀魂のED。

gintama008.jpggintama009.jpg


このEDは、こんな感じで男キャラの上半身裸映像がえんえん続くという、ある特定の層を狙い撃ちにしたものなのだけれども、自分は確実にその特定の層に入っていないので、なんだか置いてけぼり喰らった気分になる。

男の人はぜひ一度見てみるといいと思うよ。
凄まじい疎外感を感じるから。

[追記]
そういえば、この銀魂EDでは男の乳首が描かれていない。

私は男なのでよくわからないのだけれど、女の人って「男キャラの乳首が描かれていない」ほうがいいのだろうか?

男の場合、TO LOVEるの乳首が描かれているかどうかで大騒ぎしたりする。
つまり、乳首が描かれていたほうが断然嬉しいわけだけど、女の人はどうなのだろう?

乳首が描かれていたほうが嬉しいのか、乳首が描かれていないほうが嬉しいのか、それとも、そんなのどうでもよく、乳首に特段のこだわりは持っていないのか?

そこらへんが疑問。

しかし、こんなことがわざわざ[追記]に書き込むほどの重大事なのか、そっちのほうがずっと疑問なわけだけど。


B000UVXLQE銀魂 シーズン其ノ弐 04
杉田 智和.釘宮 理恵 高松 信司
アニプレックス 2007-10-24

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