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2007年03月13日

面白いブログ

最近、面白いアニメ、マンガブログはないかと探してました。
ここ何年か、他人のブログを色々読んではいたんだけれども、アニメとかじゃなくて他ジャンルだったので。


しかし、いろんな人がいるもんだ。
デカルトからひも理論まで語れるくらい博識なのに、「ネギま!」とかの萌えマンガが大好きな人とか。
大して頭が良くない私でもネギま!読むのはちょっと苦痛なんだけどなあ。
あのあざとさがどうも苦手で。
パンチラとか入浴シーンとか、ちょっとうんざりする。
目の前に、「ほら、これが欲しいんだろ?」ってエサをチラつかせられている気がして。


それなのに、その人は無邪気にネギま!を楽しんでる様子。
ネタとして見てるとか、そういうひねくれた感じでは全然ないのがすごい。
作品世界に没頭して、純粋にネギま!を楽しんでいる。
なんというか、すごいな、と思った。
人間の可能性が無限だということを思い知らされる。


で、そうやって探した結果、いくつかのブログ、サイトをブックマークしたんだけれども、そのうちの一つのアニメブログが面白い、というか異彩を放っているので紹介したいと思います。
(上のネギま!好きの人とは別人物です)


そのブログの主を仮にAさんとしましょう。


Aさんはとても硬派な人です。
いまどき珍しいくらい硬派。
もうね、頭とか石で出来てるんじゃねーの、ってくらい硬派な人なのです。


硬派な人らしく、アニメ作品に対する評価基準にも一家言ある。
それがこんな感じ。


<1>「自分がアニメを評価するときに重要視するのは、テーマ性の有無と普遍性があるかどうかである」


「普遍性」というのは難しい言葉です。
私にはちょっと言葉の意味がはかりかねたのですが、Aさんによれば、

「あらゆる時代の、あらゆる立場の人々に愛される作品」

だとのこと。
成程。
そういう基準を満たした作品でなければ、Aさんの眼鏡には適わないということです。


しかし、自分なりの評価基準をちゃんと持っているというのは凄いなあ。
このまえ、私は2006アニメベスト5という記事を書きましたが、これなんかただ単に「自分の好きなアニメ」を列挙しただけですから。
何の考えもなかった。
猿のように、犬のように、ただ自分の感情を表わしたに過ぎなかった。
ちょっと反省。


さて、Aさんが硬派な人であるというのは、ただ単に「自分なりの評価基準を持っている」というだけでなく、その警醒家のような佇まいもあります。


Aさんは、よく「大衆批判」を行います。
こんな感じで。


<2>「大衆というのは、物を考えるのが苦手である。だから、中身のない娯楽作品に飛びつくのである。まったくもって嘆かわしい。我々、視聴者は良い評価を下すために、モラル、倫理の研鑽に努めなければならない」


どうでしょう?
シビれませんか?
ただアニメを見るだけのために、モラル、倫理を磨かなければならない、だなんて今まで考えたことありますか?
普通、そんなこと考えないでしょ?
ここらへんが、Aさんの常人離れしたところ。
格好いいです。


「大衆批判」なんていうと西部邁を想起しますが、Aさんは西部のような保守主義者とは違って、左寄りの思想を持っているようです。
「戦争を賛美した作品は普遍的とは思わない」という趣旨のことを書いてますし。
しかし、「戦争を賛美した作品」って具体的になんかありますかね?
うーん、なんだろう?
ナルトとか、かな。
それともバガボンドとか。
だけど、これらは戦争とはよべないか。
「戦い」を賛美したものなら思い浮かぶけど、「戦争」を賛美してるとなると、なかなか思い浮かばないかも。
しかし、たとえ具体的な作品がなくても、Aさんの警醒の言はナイフのように突き刺さります。
あたりかまわずに。
無差別爆撃みたいなもんです。


ある「中身のない娯楽アニメ」をAさんが批判したときに、そのアニメの支持者から、「あのアニメにはこういういいところがある」という反論を受けたらしいですが、それに対してAさんは、

「しょせん、そのアニメが好きだということにすぎないのである」と一刀両断に切り捨てています。侍。



さて、かようにAさんは「中身のない娯楽作品」を忌み嫌っているわけですが、それじゃ、この「中身のない娯楽作品」というのは具体的に何なのでしょう?
Aさんは、はっきりその作品名を書いています。
ここらへん、人に嫌われることを毛ほども恐れないAさんらしいです。



<3>「涼宮ハルヒの憂鬱は音楽でいえば、アイドルポップスである。このアニメに芸術性なんてものはない」


私は、2006アニメベスト5で、この「ハルヒ」を4位に挙げましたが、正直、この意見には同意できます。
私は「ハルヒ」が好きですが、それは「アイドルポップス」を好きだというようなタイプの好きですから。
だから、こういうことを言われても、腹が立たないです。


しかし、Aさんは昨今のハルヒブームがよほど腹に据えかねたのか、こんなことまで口走っています。


<4>「作画なんてどうでもいい。結局、作画が気になるということは、キャラクター目的で見ているということなのだから。それよりもストーリーのほうがずっと大事である」


ストーリーが大事だというのはその通りでしょうが、作画なんてどうでもいい、っていう意見はどうかと。
「作画がいい=良い作品」という式は確かに成り立ちませんが、作画がいいに越したことはないはず。
私はあまり作画を気にするほうじゃありませんが、それでも作画が酷すぎるアニメは見る気になれないです。
そのアニメがいいものかどうかを判断するときに、作画というのは一つの判断材料になるはずなので、Aさんの意見は明らかに行き過ぎです。
しかし、こういう「勢いあまって要らんことまで言う」のがAさんの醍醐味。


勢いあまったついでに、音楽のことまで口を出しています。


<5>「アニメと違って音楽(ロック)の世界は健全である。サイモンとガーファンクルのような「本物の音楽」がちゃんと支持されているのだから。ヒップホップやノイズなんてのは音楽じゃない」


「音楽じゃない音楽」を目指しているノイズを「音楽じゃない」というのはわかります(というか、そのまんまじゃ?)が、「ヒップホップが音楽じゃない」ってのはどうでしょう?
私はあまり詳しくはないですが、ヒップホップのなかにも素晴らしい音楽はたくさんあるように思うんですけど。
ローリン・ヒルとかカニエ・ウエストとか。
自分が好きなサイモンとガーファンクルを「本物の音楽」と呼び、自分に理解できないものを「音楽じゃない」って言いきってしまう、Aさんの「やりすぎ感」が私は好きです。




さて、ここまでAさんの笑えるところ、、、、、、じゃなかった、シビれるところを紹介してきたわけですが、ここで一つ疑問が浮かびませんか?


それは、ここまで硬派なAさんが、『好きなアニメは何なのか?』ということです。
気になるでしょ?
「大衆はものを考えるのが苦手だから、中身のない娯楽作品(ハルヒのような萌えアニメ)に飛びつくのだ」と言い切っているAさんです。
その「大衆ではない」Aさんがチョイスするアニメともなれば、高い芸術性と深いテーマ性を兼ね備えたアニメに違いない。


さて、どんなアニメが思い浮かぶでしょう?
上記の<1><2><3><4><5>を勘案してください。



こういう意見を持った人が好きそうなアニメ。
いろいろと思い浮かぶんじゃないか、と思います。
私も思いあたるアニメがいくつかあります。
ということで、「Aさんのおすすめアニメ」を発表する前に、
私がこのアニメなんじゃないか、と思うものをいくつか挙げてみたいと思います。




「イノセンス」

私の頭に最初に浮かんできたのは、これでした。
なにしろ、このアニメ、見始めると30分で眠ってしまう、というラリホーのような魔力を持っています。
「大衆には理解できないアニメ」ということで言えば、これ以上のものはなかなか見当たらないでしょう。
萌え要素も全然ないですし。


しかし、このアニメに「テーマ性」というのはあるのでしょうか?
いや、なにかしら「テーマ性」はありそうには思うのですが、そもそも私には「ストーリー自体がよく理解できていない」ので、テーマ性なんていう上級なものが分かるはずがないのです。
なんか「悪いヤツ(犯人)を捕まえようとしている」ことだけはわかるんですけどねぇ。
一応、最後まで見てるんですけど、これ。
もっとも見始めると寝てしまうので、見終えるのに4日ぐらいかかりましたけど。




「プラネテス」

高いテーマ性を持ったアニメと言えばこれなんかどうだろう。


「絶えず新しい地平を切り開いていかなければ満足できないという人間の業」


「国ごとの経済格差が怨念を生み、テロへつながるという、現実の描写」


プラネテスは極めてAさん好みのような気がする。
ストーリーもちゃんとしてるし。


しかし、このアニメは娯楽作品としても、なかなか優秀なものがあります。
最初のほうなんか、楽しいし、笑えるし。
そこらへんがAさんの好みにあうかどうか。


それに加えて女性陣もキャラが立ってるしなあ。
それを考えると、萌え要素も皆無とは言えない。


もっとも、萌え要素とは言っても、


「元気いっぱいの女の子、だけれども目が小さい、胸も小さい田名部愛」


「デレ部分が全くないツンデレ、クレア」


とか、萌えキャラとしてみた場合、欠陥商品みたいなのばっか、ではありますが。


「ハルヒはアイドルポップス」と言い切っているAさんの好みにあわせて、最後の一つは萌え要素がまったくないアニメを選んでみよう。







「ジパング」

ってことで、これなんかどうだ!
ジパングはどうだ!(なぜ連呼する?)



実はこのアニメを見たことはなく、マンガのほうしか知らないんですけど、
萌え要素なんてものは、ジパングには微塵もない。


というか、萌え以前に「女性自体がほとんど登場してこない」。
登場してくる女性といえば、衛生兵(だったと思う)のおばちゃんのみ。


これだけ、男のみで占められた作品もなかなかないでしょう。
男、男、男。
イージス艦のなかは一面、男だらけ。
それがジパング。


ま、逆にイージス艦のなかが萌えキャラだらけだったら、それはそれで圧巻かもしれませんが。


艦長 涼宮ハルヒ
船務長 沢近愛理
砲雷長 惣流・アスカ・ラングレー 
航空要員 シャナ

とかね。
って、これじゃツンデレ艦だけど。
しかし、ツンデレがここまで多いと、さすがにちょっとゲロ吐きそう。おえ。


萌えオタに媚びへつらわないという一点において、ジパング以上の作品はないはず。
もっとも、軍事オタクには媚びてるかもしれませんが。





さて、ここらへんが私が思う「Aさんが好みそうなアニメ」です。
「大衆に媚びないアニメ」というジャンルで考えると他にもいっぱいありそうではありますが、私の頭のなかに浮かんできたのはここらへんでした。
アニメに詳しい人だったら、もっとたくさんの作品を挙げられるでしょう。
Aさんは、私よりもアニメの知識が豊富なようなので、私の知らないアニメを推奨してくれるかもしれません。
さて、Aさんのオススメアニメはいったい何なのか?
実は、このアニメです。






















え?












ろ、ローゼンメイデン?



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・驚・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・呆






いやいやいや、それはないない。
ありえないでしょ。


ロリ専メイデン、、、じゃなくてローゼンメイデンは好きだし、これがただの萌えアニメでないということは分かります。
感動もできるし、いいアニメなのは確か。


しかし、良いと認めたうえで聞きますが、ローゼンが「あらゆる時代の、あらゆる立場の人々に愛される作品」ですか?
むしろ、「あらゆる時代の、あらゆる立場の人々に愛される作品」ではないからこそ、ローゼンってカルト的な人気があるように思えるんですけど。


たとえば、西郷隆盛みたいな人が、


「おいどんはローゼンメイデンがいちばん好きでごわす。翠星石、萌え萌えでごわす」


なんてことを言うのはとても想像できない。


「涼宮ハルヒがアイドルポップス」というAさんの言に従えば、ローゼンメイデンって、
「アイドルポップスなのに、意外と感動できる」とか
「アイドルポップスなのに、意外と深い」という、先入観と実際に見たときのズレで、感動を生み出すタイプだと思う。
結局のところ、「ハルヒ」も「ローゼン」も大きな括りで言えば、アイドルポップスなわけで、そんな狭いジャンルのなかで、一方だけを「所詮アイドルポップス」という貶し方をしてもしょうがないんじゃないでしょうか?
どっちもアイドルポップスに違いはないわけだから。


たとえば、上であげたプラネテスが好きな人が、「所詮、ハルヒはアイドルポップス」だと切り捨てるのは理解できるんですけどね。
ここでの理解ってのは、その人の感情に同意できる、という意味じゃなく、その人の主張に論理的一貫性があることを認めることができる、っていう意味ですけど。
しかし、ローゼン好きな人にそういうことを言われても、、、、、。
やっぱ説得力ってものがさ、、、。


まあ別に私はAさんに腹を立てているわけではないのです。
正直な感想を言えば、

「面白いなあ」

って思う。
まあ、興味深いと言ったほうがいいかもしれないけど。


オタク同士の対立(というかケンカ)って、ジャンルが遠いところにあるものの間ではあまり起こらなくて、こういうふうに近接している(ように見える)アニメ間で起こりやすいものなのかもしれない。
部外者からすれば、似たものどうしのあいだで、小さな差異をことさらに強調する。
それが時に感情的になったりする。
まあ、そういうことなんだろうなあ。


私も議論したりするのは好きなほうなんで、どしどし議論すればいいとは思うし、嫌いなものを嫌いとはっきり言える人間のほうが好きでもある。
ただ、それでもローゼンとハルヒの差異なんていう、しょぼいところで議論する気にはなれないけど。




ところで、私自身はハルヒとローゼンを比べるとどっちが好きだろう?
うーん。
よくわからない。
あんまり比較したことがないので。


しかし、マーロン・ブランドにこめかみに銃を突きつけられて、

「ハルヒとローゼンのどっちが好きか、答えろ。さもないと、その目の前にある平野綾のCDにお前の脳みそがつくことになるぞ」

なんて脅されたら、

「ど、どちらかといえばローゼンメイデン」

って答えるかも。


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