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2007年04月14日

ゼーガペインを見た、見た、見た!

とある知人から、


「ロボットアニメ好きなんでしょ?だったら、これ見てみたら」


なんて言われて、ラーゼフォンとゼーガペインを貸してもらった。


ロボットアニメかぁ。ふーん。







・・・・別段、興味ないんですけど、ロボットアニメ。


なんでか知らんが、その知人は私のことを「無類のロボットアニメ好き」として認識してたらしい。
なぜ?
今まで、ロボットアニメが好きだなんて、一言も発したことがないんですけど。


まあ、確かに、ブログ村ってのには、「ロボットアニメ」のカテゴリーで登録している。
だけど、それはただ単に他に適当なジャンルがなかったから、
「エウレカセブンの記事も書いてるし、どっちかって言えばロボットアニメかなぁ」
くらいの気持ちで登録しただけ。
だって、他のジャンルって、
「オリジナルアニメ」「萌えアニメ(ノンアダルト)」「美少女アニメ」「BLアニメ」とか、こんなのしかないんだもの。
このブログがどこのジャンルに属しているのか、私自身にもよくわからない。
まあ、BLアニメじゃないことだけは確かだけど。
だいいち、このジャンル分け、変じゃないか?
「オリジナルアニメ」ってのが。
この「オリジナルアニメ」に登録している人たちは、
「原作付きアニメなんて好きじゃない。やっぱ、オリジナルアニメが最高」
とか思ってる人たちなのか?
そんな人はまずいないと思うんだけど。


別にロボットアニメが嫌いというわけではもちろんないんだけど、
特にロボットアニメが好きってわけでも、またない。
どのジャンルのアニメが好きとかいうのが、私の場合あまりないので、
「ロボットアニメ好き」とか言われると戸惑うのである。


そんな私の手元に、「ロボットアニメが好きなら」という知人の勘違いによって、
ロボットアニメが二つも!もたらされたわけである。


んー、どうしよう。
まだ、コードギアスすら見終えていないってのに(いいかげん見ろ)、
ギアスよりも遥かにマイナーなラーゼフォンとゼーガペイン。
これは処理に困る。


しかし、人の好意を無碍にもできまい。
(ロボットアニメ好きじゃないけど)

とりあえず、ゼーガペインを少しだけでも見てみるか。
(なんかロボットがかっこわるいけど)

とりあえず数話だけでもいいかな。
(あーあ、26話までありやんの)



ということで、ゼーガペインを見た。






見た。



見た。



見た。





うっわ!!!なにこれ(驚)。
スゴいんですけど、ゼーガペイン!!!!




このアニメ、欠点を探そうとすればいくらでも見つけられる。
既に書いたロボットがかっこ悪いとか、
美人という設定なのに、全然美人に見えないシズノ先輩とか。
作画だって、そんなにいいとは思えないし、
戦闘シーンにも光るものがない。


だけど、そんな幾多の欠点を補ってあまりある、飛びぬけていい一つの特質がある。


自分で説明してもいいんだけれども、ネットを徘徊してたら、
こちらのブログで、その特質が見事に言い表されていたので、
それを紹介します。


http://telfiy.seesaa.net/article/20060788.html


(前略)
ぐあーホントやってられない。
救いようの無い設定の中で、
救いようの無い物語ばかりやられるとホント心にキますわ。
ホント、「ココロを擦り減らしながら見るアニメ」です、これ。
(「心」じゃなくて「ココロ」ね)

ここまでココロをすり減らしつつ、
正直見てるのがツライ物語なんだけど、
客観的に、冷静に、
やっぱりこのアニメのシナリオ、設定、演出、お話の構成、シーンの繋ぎ方、流れ、台詞回し、etc…
いわゆる演出?コンテ?よくわかんないので、とりあえずまとめて「ストーリー構成力」とでも言いましょうか?
言っときますか。

悔しいですが、今まで見て来たアニメの中で最高クラスだと思うです。

面白いアニメは他にも沢山ありましたが、
ここまで「ココロ」に「クる」アニメは初めてだ。
ストーリー(お話のシナリオ)、設定、物語、キャラデザ、動きetc…
正直、それぞれは全然そんな大した事は無いと思います。
ウン、結構ふつーのSFアニメ。

が、やはり「ストーリー構成力」が異常。
他のアニメの2歩、3歩上を行ってる。
ちゃんと見続けていると、ココロが強引に引き込まれる。

ロボットはかっちょ悪いし、世界の設定だってなんだかんだで結構ありがちだし、とことんまで不幸なお話と涙を誘う演出で視聴者の心を揺さぶろうとしているのが見え見えなお話。
な・の・に、見てると演出のせいで「強引にココロが引き込まれる」感覚。



そう、ストーリー構成力。
ゼーガペインを他のアニメと比較したときに、ずば抜けてるのがこれなんです。
そして、この方が書いている「ココロにクる」っていうのも重要。


ここの部分をちょっと説明してみたい。
で、説明するには、比較対照するアニメがあるとやりやすいので、
攻殻機動隊(テレビアニメ版、特に最初のシリーズ)とゼーガペインを比較してみることにします。
多分、攻殻と比較するとわかりやすいと思うから。



まず、攻殻機動隊とゼーガペインの共通点が何かっていうと、
その世界観設定。
どちらもSFインテリ臭い世界観を持っている。
ここらへんは見る人を限定するところですかね?
やっぱり、こういうちょっと難しい世界観ってのはなかなか一般人には理解されにくいだろうし。
だからこそ、マニア受けする、ということもいえるけど。


で、世界観設定は似通っているんだけど、その世界観とストーリーをどう絡めていくか、という点ではぜんぜん違う。


攻殻のほうでは、この世界観を上手く利用して、伏線を張ったり、どんでん返しを作ったり、と言った、ある意味、ミステリ的な使いかたをしている。
たとえば、笑い男事件のとこで、笑い男が、人々の視覚すら操作できる凄腕ハッカーだというイメージを視聴者に持たせておいて、その後で、同じようなことを、少佐にやらせて、真相発覚みたいなとことか。
ある種の既成概念を見る側に持たせておいて、それを覆してみせることでカタルシスを得るなんてのは、いかにもミステリ的である。
SF的な世界観ってのは、このミステリ的どんでん返しを上手く行うための道具として使われていて、これはミステリがそうであるように、一種の知的遊戯なのである。
そこが攻殻を見ていて楽しいところ。


ゼーガペインにも、そうしたミステリ的な仕掛けは出てくる。
というか、出まくっている。
だけど、攻殻がそうした仕掛けと戯れるような知的遊戯であったのとは違って、
ゼーガペインの場合、その仕掛けによって、主人公の感情が揺さぶられる。
揺さぶられまくる。
その感情の振幅というものに、焦点があたっている。


真だと思っていたものが偽であり、
偽であったものが真であり。


そうした、認識の転覆という事態に主人公は思い悩み、絶望し、また希望を取り戻し、といった具合に感情を変化させていくんだけれども、この部分が秀逸。


SF的な世界観設定という意味では、このゼーガペインは決して斬新なわけじゃない。
特に目新しい世界観とは思えない。
だけど、その世界観と主人公の心理描写を絡めるという一点においては、
ゼーガペインってアニメのみならず、他のSF映画と比較しても一級品だと思う。


上で紹介したブログで書かれている「ストーリー構成力が異常(に良い)」ってのは、ここらへんのことをさしている。
そして、どういう部分でストーリー構成力が良いのかというと、それが「ココロにクる」というところ。


SF的な世界観設定っていうのは、色々あるけれど、
その世界観設定と主人公の感情を上手く絡めているのって、意外とそう多くはない。


たとえばエヴァ。
あれのなかでシンジは常に思い悩んでいるけれど、それは周囲と上手く人間関係が作れないとかの、誰でも持ちうる悩み思い悩んでいるのであって、エヴァのSF的な設定とはそんなに関係していない。
セカンドインパクトって何?とか、エヴァンゲリオンってなにから出来てるの?とかのSF的設定でシンジは悩んでいるわけじゃない。
だから、もし仮に、舞台を太平洋戦争真っ只中の日本にして、シンジをゼロ戦乗りとかの設定にしたとしても、シンジの悩みというものは、変わらないだろう。
つまり、SF設定とシンジの個人的心情ってぜんぜんリンクしていないのである。


たとえば、2001年宇宙の旅。
この傑作SF映画のなかで、主人公は宇宙の知的生命体と融合し、人間以上のものへ進化してしまう。
最後のほうが、なにやらよくわからない映像で埋められているので、不可思議な畏れを感じさせる映画なんだけど、この映画の主人公の心理描写ってのは、案外あっさりしたものであって、まあ言ってみればあまりウエットではない。
もっとも、エヴァとは違って、SF的な設定と主人公の心理というものはリンクしている。
けれども、その感情の表現ってのがベタベタしてない。
SF映画における主人公の心理描写って、この手のドライな感じで描くものが結構多くて、こういう個人的な心理との距離感をとったほうが格好いいとでもいうような価値観があるのかもしれない。
まあ、よく知らんけど。


で、ゼーガペインなんですけど、既に書いたように、
このアニメではSF設定と主人公の心理ってのが思いっきりリンクしてる。
そして、主人公の感情の表現の仕方が思いっきりベタなものだったりする。
ある意味で、冬ソナのようなメロドラマを想起させるようなベタさ加減。
これがスゴい。
SFインテリ臭漂う、この世界観設定が、主人公の感情をかき乱すという目的のために思う存分使われている。
そして、それに応えるかのように主人公も感情を思うままにあらわにしている。
ドライな感じっていうのはそこには微塵もなくて、ただただウエット。
言ってみればSFメロドラマなんですよ、ゼーガペインって。
SF設定が、主人公の感情をぶるんぶるん振り回すっていうのは、
交通事故で恋人が死んでしまうとかのメロドラマと同じ強度のドラマ性を持ってる。
しかし、メロドラマと違うのは、SFだけに、まるで哲学の思考実験みたいな、
特殊な状況を作り出せるというところ。
その特殊状況下で主人公の感情が変容していくのが、とても見応えがある。


このSFメロドラマを可能にしている要因の一つだと思われるのが、
主人公のソゴル・キョウとヒロインのカミナギ・リョーコのキャラ(性格)設定。


主人公のソゴル・キョウっていうのは、直情径行の熱血漢タイプ。
自分の感情のままに行動するタイプ。


ヒロインのカミナギ・リョーコっていうのは典型的な幼馴染キャラ。


ちょっと「元気で明るい幼馴染の女の子」を想像してください。
想像出来ましたか?
うん。
それが、カミナギ・リョーコ。
いや、本当ですよ。
見ればわかるけど、
幼馴染の最大公約数的イメージがカミナギ・リョーコ。


なんか、ここらへん、キャラ設定にぜんぜん頭を使ってないような気がしないでもないが、実はこれがイイ。
世界観がちょっと入り組んだ設定なので、
主人公とヒロインが、思いっきり単純に作られているのが、
かえって物語に入り込みやすくしている効果をあげている、と思う。
ここで、主人公の男がシンジみたいなウジウジ系だったら、もううんざりすることこの上ないし、ヒロインの設定に萌え要素を散りばめられていたりしたら、これもうざかったろうと思う。




コードギアスの陰に隠れて、存在すら忘れられている観のあるゼーガペインですが、
突出したところのあるアニメであることだけは間違いないです。


だけど、コードギアスが人気出て、ゼーガペインがあまり人気がないってのは、
まあ、正直なところわからないでもない。
ゼーガペインはとっつきが悪いですからねぇ。
コードギアスって、ちょっとバカにしたくなるようなところが多々あって、
そういう嘲笑も含んだうえでの人気だと思う。
言ってみればアントニオ猪木みたいな。
バカさ加減もふくんだ上で懐深く構えてみせるっていうか。
いや、実際ギアスの懐が深いのかどうかはわからんけど。
しかし、ゼーガペインって、そういうバカっぽさっていうのがあまりない。
嘲笑されるのを拒否してる感じがある。
実際、私がゼーガペインで嘲笑できるのは、
「シズノ先輩がブサイク」なとこだけですし。
ゼーガペインが再評価されることはこれからあるのでしょうか?
うーん、なんかこのままマイナーなアニメで終わってしまいそうな気がするけど・・・・。



*なんかネタバレすることなく、ゼーガペインの感想を書き終えることができました。
これネタバレしちゃったら、見る価値のないアニメですから。
いやー、よく頑張った、オレ。
さて、次はラーゼフォンか。
見る前から、こんなこと言うのもなんですけど、どうも厄介な匂いがぷんぷんするんだけども、ラーゼフォン。
なんせ、ボンズ製作のロボットアニメと言えば、エウレカセブンっていう問題児を既に知っているわけで、しかも、そのエウレカより数段ラーゼフォンのほうが手ごわそう。
うーん。
無事ラーゼフォンを見終えることができるのでしょうか、私。
まあ、とりあえず、ゼーガペイン、ラーゼフォン、コードギアスとロボットアニメが3つも手元にあるので、ラーゼフォン見たら感想書いて、またその後にでもコードギアスの感想書いて、っていうふうにしようかな、と思ってます。
ロボットアニメという以外は、あまり共通点なさそうな3つだけど、そこをあえて比較してみようかな、と。

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コードギアスはなぜ売れたのか?1



タグ:アニメ

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