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2007年05月13日

コードギアスはなぜ売れたのか?@

比較することに意味がないような気がしながらも、あえて比較しつづけてきた「ゼーガペイン、ラーゼフォン、コードギアス」。


今回はコードギアスの感想なわけですが、最初に断っておくと、今回は比較しません。
それとはちょっと違う路線で書いたほうが書きやすいかな、と思うので。
まあ、もともと比較してる部分がほとんどなかったわけだけど。
それでもとりあえず、ゼーガペインとラーゼフォンの記事はこちら。

ゼーガペイン

ラーゼフォン


コードギアスのDVDは、なかなか売れてるらしいです。
それじゃ「なぜ売れたのか?」というテーマで書こうかと思ったのですが、これ無理。
「なぜ売れたのか?」みたいなマスを大雑把に区切って、分析するっていうのが私はどうも苦手で、その理由ってのはたぶん「私がへそ曲がりだから」という部分によるものなのだろうなあ。
たぶん、私が電通に入っていたら、入社早々、窓際族の仲間入りさせられていたに相違ない。
よかったァ、プーで。


そういうわけで、「なぜ売れたのか?」というテーマで書きたいんだけれども、たぶん、それは的外れのものになってしまいそうなので、最初に断っておきます。
つまり、マスに対する分析ってのは、この文ではほとんど行いません。
純粋に作品だけを見て書いてみる。
って、それじゃいつもと同じなわけだけど。
それじゃ、とりあえずスタート。





まず最初に、コードギアスに関わっている人、会社、または登場人物を書き出してみる。



監督 谷口悟朗


企画 竹田青磁


キャラデザイン CLAMP


製作会社 サンライズ


主役キャラ ルルーシュ



次に、ここに抜き出した人たちからイメージするものを右横の()内に記入してみる。



監督 谷口悟朗(プラネテス)


企画 竹田青磁(反米左翼)


キャラデザイン CLAMP(カードキャプターさくら)


製作会社 サンライズ(ガンダム等のロボットアニメ)


主役キャラ ルルーシュ(デスノートの夜神 月)



なんなんだろう、このイメージのバラバラなことといったら。
恐ろしいくらいに統一性がない。
なんか、小泉純一郎とシャナと小倉優子と松井秀喜と中島らもが一つのリングでバトルロイヤルでもしているような、そんな感じ。
まあ、そんな私のチャチな心象風景はどうでもいいんですけど。


しかも、このコードギアスが恐ろしいところは、これらの雑多な要素がすべてつぎ込まれているというところ。
ふつう、これだけバラバラなイメージを一つのアニメにまとめることなんてできやしないもんだけど、それがまがりなりにも詰め込まれている。
これだけ見ると、コードギアスが売れたのは「売れそうな要素をつぎ込んだから」という理由のようにも見える。


実際、これらの要素のうち、「売れる」ということにまったく関係のないのは、『竹田青磁(反米左翼)』だけであって、『CLAMP(カードキャプターさくら)』『ルルーシュ(デスノートの夜神 月)』なんかはあからさまに「売れそう」な要素だし、『谷口悟朗(プラネテス)』は「売れる」という意味からいえば、ちょっと微妙な感じはしなくもないが、熱狂的なファンがついているので、これも「売れそう」な要素の一つとして考えてもいいんじゃないか、と思う。
こうして売れそうな要素がたくさん集まっていて、それで実際に「売れてる」わけなので、原因(売れそうな要素がいっぱい)と結果(DVDが売れている)が直接的に結びついているように見える。
しかし、コードギアスが売れた理由って、本当にこうした「売れる要素」の寄せ集めによるものなのだろうか?
もちろん、そうした要素が「売れた」という結果に結びついているのは否定はしないけれども、それよりも、もっと違う理由で「売れている」ように、私には感じられる。
まあ、私の感覚は当てにならんので、まったく的外れなのかもしれないけど、とりあえずそれを書いてみます。


次に、上記の要素の一つ一つがコードギアスのなかでどう生かされているかを見ていくと、どうも「脇が甘い」感じがしないだろうか?
「脇が甘い」じゃなくて「要素が薄い」といってもいいんだけど。


たとえば、『竹田青磁(反米左翼)』のところ。
コードギアスのなかで「反米左翼」というテーマは上手く生かされているだろうか?
このアニメのなかでは、日本は占領されている。
しかし、その「占領されている」ということに対しての屈辱感や憤りみたいなのがそれほど伝わってこない。
というのも、主要キャラのなかで「日本人」なのは、スザクとカレンなわけだけど、スザクは名誉ブリタニア人、カレンはブリタニア人と日本人のハーフ。
彼ら二人の生活の拠点はブリタニア人と同じ。
つまり、コードギアスのなかでは「日本人の生活」というものが、ほとんど描かれていないのだ。
だから、占領されている、ということに対しての、実地的な感情がわかない。
どこか観念的なものになってしまっている。


それから、これは蛇足かもしれないけど、なぜブリタニア「帝国」なのだろう?という疑問も残る。
もしアメリカを模すのであれば、「帝国」などではなく、実際のアメリカがそうであるように「民主主義国家」として描けばよかったのに。
アメリカが戦争好きなのは、帝国主義的だからだろうか?
それは確かに帝国主義的であるという理由にもよるだろうけど、アメリカが絶えず戦争を繰り返すのは、「アメリカが民主主義国家」だからという理由もある、と私は思っているので、「帝国=悪」「民主主義=善」などという単純な発想は勘弁してほしかった。
「帝国=悪」「民主主義=善」などという図式を作ってしまったせいで、後半の「合衆国日本」という脱力感あふれる国名が出てくるわけで、そこらへんはなんとかならんもんか、と思う。
まあ、こういうのはどうでもいい話ではあるけど。


次に『ルルーシュ(デスノートの夜神 月)』の部分。
このルルーシュというキャラは、どう見てもデスノートの月(ライト)をモデルにしてるとしか考えられないんだけれども、まあ、パクリだなんだというのは、正直どうでもいい話なので置いておく。
それで、ライトとルルーシュを比較したときに、ちょっと気になるのが、

「ルルーシュがあまり頭が良いようには見えない」

ってところ。
「すげぇ!ルルーシュって頭がいいなぁ!」と感嘆できるようなシーンって実はあまりない。
デスノートでは、ライトが頭がいいことを示すシーンってのがたくさんある。
たとえばデスノートを最初に手に入れたとき、どうやってデスノートを隠すか、っていうシーンは異常に細かく描写されている。
そういう細かな神経の使いかたの積み重ねが、心理戦としての凄みを与えているし、ライトの頭が良いことの証左にもなっている。
ところが、ルルーシュの描写のされ方ってのはどうだろう?
そういう細かさってのはあるだろうか?
ルルーシュは仲間の前でもヘルメットをかぶっているのだけれど、私は「いったい、ルルーシュはいつヘルメットをかぶるのか」が不思議で仕方がなかった。
だって、黒の騎士団のアジトに行くまでは素顔で行ってるわけでしょ?
素顔のままで、黒の騎士団の誰か(特にカレン)と出会ったらどうするつもりなんだろ?
ここらへんの描写って一切ない。


こんなふうに、一つ一つの要素をとってみると「ヌルイ、ヌルすぎる!」っていう感じが否めない。
少しコードギアス関連のブログを読んだりもしたけれど「コードギアスを面白くない」と言っている人たちは、こういう「ぬるさ」に不満を漏らしてる例が多いように感じた。


確かに、要素の一つ一つを取り出してみると「ヌルい」。
私もそう思う。
しかし、それじゃあ、「コードギアスが詰まらないか?」って言われるとそれは違う。
私はこのアニメを面白いと思う。
すっげー面白かったもの、コードギアス。


しかし、コードギアスの面白さっていうのは、ゼーガペイン、ラーゼフォンの面白さとは全然違う。
これらはみんな「ロボットアニメ」なんだけれども、面白さの質っていうのは水と油みたいに違う。
私は、今までそれほどロボットアニメを見てきたほうではないけれども、コードギアスの面白さっていうのは、今まで見たロボットアニメの面白さとはかなり異質なものを感じた。


それで「コードギアスの面白さってなんなんだろう?」ってことを考えていたんだけれども、一つコードギアスと似た面白さを持ったアニメを思いついた。
それが、このアニメ。



アカギ



いったい、どこが似てんだ?とコードギアスファンとアカギファンの双方からお叱りを受けそうな感じがするんだけども、まあ待ちなさい。
今、証拠を見せてあげるから。



zero.jpg

washizu.jpg
なんか似てない?


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・いや、ただ単に鷲巣巌とゼロのシルエットが似てるというだけで、二つのアニメが「似てる」と言っているわけではなくてですね(汗)、まあ、色々な部分で似てると思うのですよ、アカギとコードギアス。


まずは、大仰な身振り。
上の鷲巣巌の画像を見て欲しいんだけれども、この人が何をやっているか分かります?
これ、麻雀を打ってるだけ、なのだ。
ただ単に牌をツモってるだけなのに、なんなのだろう、この大げさな身振りってのは。


それに加えて、時代がかったセリフ回し。
これなんかも共通するところ。


コードギアスのセリフ回しについては、次回に詳述しようと思っているので、今回は触れないけれども、コードギアスの面白さというのを考えるうちに、このセリフ回しというのが、重要なポイントだと私は思った。
コードギアスのセリフというのは、他のロボットアニメと比較すると、かなり変わっているもので、それがこのアニメに対する「面白くない」という評価と「面白い」という相反する評価を生み出しているように感じるので、それを次回に書いてみる。


ということで、その話は次回します。
「あれ?アカギとの比較はもう終わり?」って思われるかもしれませんが、「終わり」です。
いやー、最初はアカギとの比較でコードギアスを語ろうかとも思ったんだけど(本気)、実は違う方向で話を進めたほうが面白いな、と思ったんで、アカギとの比較は切りました。
まあ、ゼロと鷲巣の画像を並べてみたい、という誘惑には勝てず、中途半端な形で残してしまったんだけれども。
不覚。

[このブログ内の関連記事]
google trendsによると、2007年の最強アニメはコードギアスらしい
コードギアス関連記事のまとめ
コードギアスはなぜ売れたのかA
「巨乳=バカ」説をアニメで検証してみた1

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コードギアスはなぜ売れたか?
Excerpt: コメントしたい記事があったのですが、どうも先方はコメントを受け付けていない様なの
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Tracked: 2007-05-15 13:43
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