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2007年05月22日

アニメの制作費ってどれくらい?

アニメの製作費ってどれくらいかかっているものなのか?っていうのが気になったのでちょっと調べてみた。


たとえば、コードギアスってどれくらいの製作費がかかっているもんなんだろう?
結構、気になる。
しかし、どうやって調べればいいのかがわからん。
グーグルで、「コードギアス 製作費」って打ち込んでも、ちゃんとした情報が出てこないし。


それで思いついたのが、「直接、会社に聞けばいいじゃん」ってこと。


株式を上場している会社には、IRというものがある。
IRっていうのは、えっと、何の略だったかな?


ちょっと思い出せなかった(正確には知らないだけ)ので、野村證券の用語辞典を調べてみるとこうある。


IR(Investors Relations)

投資家向け広報[とうしかむけこうほう]

ディスクロージャー

広く投資家に対し、企業活動全般の理解を深めてもらうことを目的とした活動のことをいう。



つまり、株を買おうとしている投資家や、既に株を持っている投資家なんかが、その会社の決算だったり事業内容についてよくわからないことがあったとする。
そうしたときに、その会社のIR係の人に電話をして聞いてみるなり、メールを出して疑問をぶつけてみたりする。
すると、IR担当の人が答えてくれて、投資家も疑問が氷解。
で、株を買うかどうかの判断に役立てる、ということなのである。


ということで、この制度を悪用、、、、じゃなかった、活用して、アニメの製作費について聞いてみようと思った。


で、メールしてみたのが、バンダイビジュアルのIR。
私はバンビの株を持っているわけでもなく、また買う予定もないんだけど、まあ、いつか買う気にならんとも限らないので、そこらへんはまったく問題はない。


で、こんなメールを出してみた。


お仕事でお忙しいところ、大変申し訳ありませんが、質問したいことがあります。
アニメの製作費というものは、一話あたりどれくらいかかるものなのでしょうか?
私が知りたいのは、


ガンダムSeed

舞ーHIME

ゼーガペイン

コードギアス

アイドルマスター(←あまり興味ないんだけど、あえて入れてみた)


これらのアニメについてです。
お時間をとらせてしまい大変もうしわけないんですが、よろしくお願いします。




で、数日後メールが返ってきた。
そういえば、以前別のアニメ会社のIRにメールを出したときも、二、三日かかったっけ。
そのメールがこれ。


バンダイビジュアル(株)企業広報担当より

拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
日頃は格別のお引き立てをいただき、ありがたく御礼申し上げます。

この度は、当社へお問い合わせをいただきありがとうございました。

大変遅くなりましたが、製作費についてのご質問にご回答申し上げます。
アニメーションの製作費は、各作品ごとに異なりますが、
テレビアニメーションの場合、通常1話(30分)あたり、
1千万〜2千万円程度の製作費が必要となります。
なお、各作品の個別の製作費につきましては,
お答えしておりませんのでご容赦いただけますよう、お願い申し上げます。

以上、簡単ではございますが、お返事とさせていただきます。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
敬具





思いっきり、断られた・・・・



「以上、簡単ではございますが、お返事とさせていただきます。」って本当に簡単すぎるよ。
「拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
日頃は格別のお引き立てをいただき、ありがたく御礼申し上げます。」
この部分はコピペでちゃっとやったところだろうし、アニメの制作費の平均が1000万円から2000万円だくらいのことは、さすがにもう知ってたし。


どうして答えてくれないんだろう。
各アニメにどれくらい製作費がかかってるか、なんてことはそう大した企業秘密とは思えないんですけど・・・・。


バンダイビジュアルのほかにも、プロダクションI.Gと創通にも同様のメール送っておいたんですけど(まだ返事はこない)、このぶんだと、答えてくれなさそうだなー。
あーあ、「精霊の守り人」と「ひぐらしのなく頃に」の製作費知りたかったんだけども。
もっとも、この二つのアニメの製作費に対する関心って、真逆ではあるんだけど。
精霊のほうは「どれくらい高いのかなー?」っていう関心で、
ひぐらしのほうは「どれくらい安いのかなー?」っていう関心だから。


ということで、コードギアスの製作費がいくらかは、分かりませんでした。
ごめんなさい。


これだけじゃ、申し訳ないので、アニメの製作費について、色々と調べてみた。


まず最初に、私は「製作費」っていう言葉を使ってたんだけど、「製作費」と「制作費」は違うと言っている人がいた。
なんでも「製作費」というのは宣伝などにかかった費用も含んだ額で、「制作費」が実際のアニメを作るのにかかった額らしい。
だけど、私がバンビに出したメールでは「製作費」と書いたんだけど、その製作費が1000万から2000万という答えが来てる。
これは上記の区分で言うと「制作費」のほうじゃないかと思うんだけど。
宣伝費込みで1000万から2000万じゃ、いくらなんでも安すぎるような気がするんだけど。
ここらへんは、よくわからないなあ。
第一、宣伝費がどの程度まで含まれるのかもわからないし。
たとえば、広告代理店が中抜きする費用まで宣伝費に入るのなら、それはもっと高くなるはずだし。


まあ、とりあえず、ここからは「制作費」についての話。


アニメの予算・制作費を語る


TVアニメ&OVA 1話当たりの予算

1982年 マクロス.           550万円
1988年 銀河英雄伝説.          1000万円
1989年 トップをねらえ        1300万円(制作費2200万円)
1994年 ダーティペアflash       1660万円
1994年 スパイダーマン.         4120万円
1994年 Mega Man.            3090万円
1995年 エヴァンゲリオン.       625万円
1996年 エスカフローネ         3000万円
1998年 カウボーイ・ビバップ    2000万円
1999年 Futurama            1億円
2000年 ワンピース.          1000万円
2000年 ゾイド               900万円
2001年 シスタープリンセス     550万円
2002年 ガンスリンガーガール....  1300万円
2002年 ガンダムSEED         2500万円
2002年 攻殻機動隊         3000万円
2003年 カレイドスター         1800万円
2003年 鉄腕アトム.          3000万円
2004年 SEED DESTINY         3300万円
2004年 SAMURAI 7.           3200万円
2004年 Dragon Booster.       5450万円
2004年 Naked Samoans' Toon...  2960万円


バンビのIRに「お答えできません」と冷たく拒否られた、SEEDとSEED Destinyの予算が思いっきり出てるんだけども・・・・。
IRが教えてくれなかったのに、この情報の出所がどこだかよくわからないし、信憑性がどれだけあるのかわからないんだけれども、とりあえず、ここはこの表を元に話を進めます。
(攻殻機動隊の制作費が3000万円というのは、なにかの記事で読んだ覚えがあるので、この表はそういう情報を集めたものなのかもしれないです。ワンピースもちゃんとしたソースがあるし)


これを見てみると、まず最初に目に付くのが「1995年 エヴァンゲリオン  625万円」。


625万円・・・・。
安すぎるんですけど。
25万っていう端数が泣かせてくれる。


確かにエヴァって、ぱっと見ただけで低予算であることはわかる。
だって、キャラが動かないシーンがすごく多いし。


マクロスの550万円も安いように見えるけど、インフレ率を考えれば、エヴァのほうが安いんじゃないでしょうか。
マクロスの年代って、まだ500円札があった時代だし。
どうも調べてみたら、ちょうどマクロスの放映時期くらいが、500円札が500円玉に代わったくらいらしい。


次に気になったのが、「1998年 カウボーイ・ビバップ 2000万円」と「2003年 カレイドスター   1800万円」。
カウボーイ・ビバップが金をかけて作られているのはよく分かるんだけれども、カレイドスターが1800万円?
カウボーイ・ビバップとほぼ同じじゃないか、それじゃ。
カレイドスターって、そんなに金をかけて作られているようには見えないんですけど。
いったい、どこに金をかけたんだろう?


攻殻機動隊の3000万円は、まあ納得の数字。
ぱっと見で金かかってるのがわかるもの。
それから、ガンダムSEEDとSEED Destinyもかなり高いです。
コードギアスがもともと土6の予定だったことを考えると、これらより少し安い程度なんではないか、と勝手に推察。



「2000年 ワンピース  1000万円」。
これは不可解。
なぜ、超人気マンガが原作で、ゴールデンにやっていた番組がこんなに安いのだろう。
ワンピースのプロデューサー、清水慎治氏の話によると、


アニメプロデューサー論


ワンピースは広告代理店を通さず、フジテレビから直で仕事を受注しているらしいんだけど、随分と安いように思える。
だけど、このなかで、『「ワンピース」は、テレビ局からもらうのは900万円です。うちは人件費がかかりますから、1100万円ぐらいかかります。』と言っているのだから、本当の話なんだろう。


それから、このなかで清水慎治氏は、ワンピースの北米での展開に野望を見せているんだけれども、アメリカではこけたみたいですね、ワンピース。


米国で『ワンピース』はもはやお先真っ暗ですか



どうも、向こうの会社がいろいろといじったのが原因みたい。
ワンピースはアメリカで受けそうな気がするけどなー。
ナルトがあれだけ成功してるんだし。
ワンピースのほうが、ナルトよりもわかりやすいように思うんだけど。


素人考えかもしれないけれども、アニメにかかる費用って、結局のところは「どれだけ枚数を使うか」ってことじゃないのだろうか。
もちろん、監督その他へのギャラや、また3DCGを使ったりすると高くなるらしいんだけど、とりあえず、私の場合はアニメがよく動いていると、「あー、金がかかってるんだなー」って思う。
そういえば、のだめカンタービレのアニメ。
あれの最初のほうって、ぜんぜん動かないからびっくりした。
演奏シーンなんて、止まってる絵をえんえん見せられるだけだったし。
演奏シーンを動かしてみせるのが難しいのは、よくわかる。
音とあわせなきゃいけないし、描くのも大変だろうということは素人ながらわかるんだけど、それにしたって動かなすぎだった。
しかし、最近は演奏シーンとかも、ちゃんと動いてたりしますね。
あれって、どうやって描いてるんだろう。
実際に演奏しているところを実写で撮って、それをトレースしてるのかな。



経済産業省 「アニメーション産業の現状と課題」



まあ、よく言われていることだけれども、広告代理店とテレビ局のピンはねってのはすごいな。


「4 テレビアニメーション番組ビジネス(例)」のところなんだけれども、まず最初にスポンサーから5000万円が出ました。
そのうち、4000万円程度を広告代理店とテレビ局がピンはね。
で、残った1000万円程度が制作会社に。
この1000万円でアニメを作れ、って話になってる。


なんなんだろ、この中間搾取ってのは。
実際に物を創ってる人間に金が回らず、ただピンはねしてるだけの人間が肥え太るってのは、激しく納得いかない。


アニメーターのなかには、年収が100万円以下の人間が多数いることは知られているけど、広告代理店とテレビ局の平均年収がこれ。



電通     1335万円

博報堂    1271万円

フジテレビ  1574万円

TBS      1560万円

日本テレビ  1431万円 

テレビ東京  1219万円



もちろん広告代理店、テレビ局がアニメだけで儲けているわけじゃないけど、いくらなんでも差がありすぎ。


特にテレビ局なんてのは、日本でいちばんの既得権益者じゃないか、と思うんだけど。
というのも、たとえば建設会社の談合ってのが時々ニュースに出たりする。
談合の何が悪いかっていうと、「自由な競争をなくして、需要と供給による価格調節を無くしてしまう」ところなわけだ。

それでテレビ局は、その「建設会社の談合」を糾弾したりするわけだけど、それじゃあ、あんたらはなんなの?ってこと。
テレビ局ってのは電波法で競争相手の新規参入が阻まれている状態なわけ。
つまり、競争相手が限定されたぬるま湯のなかで仕事してる。
それなのに、どうして建設会社の談合を平気で糾弾できるんだかわけがわからん。
「自由な競争原理」から最も隔離されているのがテレビ局じゃないのか。
テレビ局に比べたら、建設会社のほうが、ずっと競争原理にさらされてるだろうに。


外国なんかでは、テレビ局は国に電波料を払うのが一般的らしいんだけど、これは確かにまともな制度だと思う。
電波帯は国民共有の財産なわけだから、それを使用するのに金を払うのは当然。



しかし、こういうのは本当にどうにかならんもんですかねえ。
アニメーター達のやる気だけに依存してる状態は不健康だと思うんだけど。
ちゃんと、人並みの収入も確保してやらないと、人材が集まらないだろうに。
とりあえず、テレビ局の人間の報酬は一律20%カットな。
そのぶんを、制作会社に回すように。


メディア業界の偽装請負について


 テレビ番組の制作現場も同様だ。制作の現場では、たいていの場合、テレビ局の正社員であるプロデューサーが責任者兼権力者であるが、どの番組でも、たぶん、テレビ局の局員よりも、制作会社の社員の方が、関わるスタッフの数が多いし、さらに、例の「あるある・・・」の場合のように、この制作会社がさらに下請けを使っているケースもあるが、番組に関わる人々は、大半が一つの現場で、プロデューサーなりディレクターの指示の下に動いている。そして、テレビ局が、たとえば、下請け会社の社員の社会保険について気にしているとは思えない(私の推測です。ちがっていたら、どなたか教えて下さい)。もちろん年収は、個人差があるとしても、一段階下るごとにざっと半分だろう(孫請けでは4分の1)。


*このなかで、ワンピースのプロデューサーの清水慎治氏の話を出したんですけど、そのなかの以下の部分が面白かったんで紹介してみます。
制作費云々とは全然関係ないんだけど。



ワンピースにはルフィという主人公のほか、ゾロという剣豪、料理人で女性の優しいサンジ、ナミというおきゃんな女の子、チョッパーというトナカイ、ウソップ、ニコ・ロビンがいる。普通だとサンジとかゾロがかなり人気で、もちろん人気はあるんですが、ルフィが今でも一番人気だというのが、ワンピースのすごいところなんです。
僕はこれがやりたかったんですよ。少年マンガを読むとき、その主人公を通してものを見ていくものです。だから、ワンピースでもゾロやサンジにいくら人気があっても、脇役にスポットをあてない。人の作品をあまり批判するのは悪いですが、はっきり言ってしまうと、「NARUTO」はそこで失敗してしまったんですね。NINJA学園にナルトという落ちこぼれがいて、カカシ先生とか格好いい脇役がいるのですが、その格好いいキャラクターに媚びてしまったんです。確かに、中高生の女の子達はキャーキャー言って煽るのですが、脇役を綺麗に作りすぎてしまって、肝心の主人公であるナルトを掘り下げて、おバカだけれども強いというところを押していかなかったので、せっかくいい素材だったナルトがぼけてしまった。



うーん、だけどアニメで比較すると、ナルトのほうが私は好きですけど。
戦闘シーンとか神がかっているときがあるし。


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タグ:アニメ
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